賃貸併用住宅を住宅ローンで購入するなら抑えておきたい3つのこと

賃貸併用住宅の住宅ローン

賃貸併用住宅とは自宅と賃貸アパートを併用させた住宅で、賃貸スペースからの家賃を充ててローン返済をしていく仕組みです。
「家賃収入でローン返済」だけを見れば通常のアパート投資とと同じように見えますが、最も違う点は「住宅ローンを家賃収入で返す」ことです。
アパートローン等に比べて非常に条件のよい住宅ローンを利用するからこそ、大きく返済負担を下げられるわけです。
この記事では、抑えておきたい3つのポイント

  • 1.住宅ローンを利用する条件
  • 2.住宅ローンを利用するメリット
  • 3.住宅ローンの疑問

これらに対して解説してゆきます。
賃貸併用住宅を住宅ローンで購入したい方、ご検討中の方なら抑えておくべき内容です。シミュレーションもご紹介していますので、合わせて確認することでよりイメージしやすくなるでしょう。

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住宅ローンで賃貸併用住宅を購入するための条件は1つだけ

賃貸併用住宅を住宅ローンで借りるための条件は、自宅スペースの床面積を賃貸スペースよりも大きくすること。わずかでも上回っていればOK。カンタンですね。

自宅と賃貸のスペース

「50%以上」と書かれるのをよく見ますが、同等面積も含まれる意味になりますのでご注意ください。厳密には住宅ローンを使うためには自宅スペースの床面積が必ず賃貸スペースより上回っている必要があります。

Q:賃貸スペースを50%以上にすれば収益性を高められるのでは?

A:自宅床面積を半分以下にする場合、住宅ローンは使えませんので事業用ローン(アパートローン等)になります。賃貸収益が上がる分、当然金利は高くなり、控除などの優遇措置もありません。利便性や需要が高い首都圏では収支が合いませんので、地価の低いエリアでなければ成り立ちにくいでしょう。

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住宅ローンで賃貸併用住宅を購入できる7つのメリット

それでは、賃貸併用住宅が投資物件でありながら住宅ローンを活用できるメリットを見て行きましょう。

1.住宅ローンは投資用ローンよりも低金利

賃貸併用住宅は、自宅を含んでいるものの、賃貸スペースがあるので投資物件です。通常、投資物件向けローンは以下のようになります。

  • 区分用ローン  約3%
  • アパートローン 約2.3%~4%
  • プロパーローン 約0.8%~1.5%
  • 住宅ローン  約0.470%
    (2019年6月現在)

特に今は超低金利時代と言われるほどで住宅ローンは1%を切っています。金利だけを見ても、住宅ローンを使えるメリットは大きいと言えるでしょう。

2.住宅ローンの審査は比較的に通りやすい

住宅ローンの主な審査基準

住宅ローンは住まいという欠かせないものに対するローンですので、比較的、審査に通りやすくなっています。審査基準は主に年収※(お勤め先の給与・賞与による所得)で判断されます。

この借入枠には、すでに借りているすべてのローンの総額が含まれます。クレジットカードのキャッシングや自動車ローンなどです。すでにローンがある方は注意して、残債の確認や精算できるかなどの見直しをしておきましょう。
※年収:前年分の源泉徴収票で、税金、保険などが控除される前の「支払い金額」

3.長期間の融資を受けられる

住宅ローンは、債務者が80歳までを限度に最長35年の融資が受けられます。期間を長くすることで月の支払い負担額を下げやすくなります。

4.団信(団体信用生命保険)加入で、生命保険機能がある

団体信用生命保険

団信とはローンを組んだ人が万が一亡くなってしまった場合、保険会社がローンの残債を代わりに支払ってくれる仕組みです。残された家族の経済的負担を下げ、金融機関の債権回収リスクの回避として活用されています。
住宅ローンで住宅を購入する人は団信(団体信用生命保険)の加入は必須です※が、今は保険料が金利の中に組み込まれて、支払いやすい形になっています。
※フラット35のみ任意。

5.住宅取得控除を受けられる

住宅ローンを利用して賃貸併用住宅を購入すると、住宅ローン控除が適用されます。

住宅ローン控除(住宅ローン減税)とは、「その取得などにかかる住宅ローンなどの年末残高から計算した金額を所得税額から控除する」というもので、借りた人の金利の負担を下げるための制度です。所得税から控除しきれない場合は、住民税からも一部控除されます。
これによってキャッシュフローがさらに良くなりますので、忘れずに申請しましょう。

控除取得額例
  • ・世帯年収:1,000万円
  • ・扶養家族:夫、妻、子供1人の3人家族
  • ・借入額:8,000万円(自宅部分4,500万円)
  • ・借入金利:0.8%変動
  • ・返済期間:35年

合計378万円の控除

1年 2年 3年 4年 5年 6年 7年 8年 9年 10年
40万 40万 40万 40万 39.3万 38.1万 36.9万 35.7万 34.6万 33.4万
1年 2年 3年 4年 5年
40万 40万 40万 40万 39.3万
6年 7年 8年 9年 10年
38.1万 36.9万 35.7万 34.6万 33.4万

※このシミュレーションはあくまでも目安です。実際の控除・給付の有無を約束するものではありません。また、年収、扶養家族は10年間同じ条件で計算しています。

6.固定金利を選ぶこともできる

変動金利:金利上昇で支払い額は上がる。金利は低めで始めやすい 固定金利:見通しが立てやすく安心。金利下落時は損をする場合も。金利は高め

ローンには固定金利、変動金利があり、多くのケースでは金利の低い変動を選択します。変動金利の場合は半年に1度金利の見直しがあります。
例えば金利が上昇することが分かった時点で固定金利(10年、20年など)に切り替えることで支払額の増加を抑えるといった工夫も可能です。

※全期間固定のフラット35は、賃貸併用住宅の場合、自宅スペースのみにしか適応されず半分はアパートローンになるため、向いていません。

7.金利上昇時には5年ルール、125%ルールのリスクヘッジがある

5年ルール

金利上昇時、5年間は
月の返済額は同じ

125%ルール

金利上昇した5年後、
前回支払額の125%増が上限

住宅ローンの変動金利の場合、半年に1度の金利の見直しで金利が上がることになっても、5年間は月の返済額が同じになる「5年ルール」という制度があります。
これは月額返済額は同額ですが、金利と元本の割合が変わります。
また、金利上昇があった5年後、前回の返済額の125%以内を上限とする「125%ルール」という制度もあります。
このように住宅ローンは、負担額がいきなり変わらないような制度に守られています。

5年ルールと125%ルールのメリットとデメリット、金利上昇時に実質の支払い額を変えない方法については以下のページに詳しく書いています。

関連記事5年ルール、125%ルールと金利上昇リスクの対策方法

8.相続税の評価を下げられる(土地活用の場合)

相続した土地を更地のままで何も相続対策をしていない場合、相続評価額分の税金がかかりますが、そこに賃貸併用住宅などのアパートや賃貸マンションを建てることで、相続評価額を下げ、相続税を低くすることができます。

※当社では賃貸需要のある土地を探す所から始めることで、賃貸経営の成功角度を高めるプランですので、相続した土地に建てるケースはお取り扱いしておりません。

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賃貸併用住宅の住宅ローンの疑問

賃貸併用住宅を住宅ローンで購入するメリットが分かったところで、さらに理解を深めてゆきましょう。

住宅ローンとアパートローンの違い

住宅ローン

住宅ローン
  • 本人の住まいに対するローン
  • 限度額は年収の7~8倍くらい
  • 非常に金利は低い
  • 住宅ローン控除が適用される

アパートローン

アパートローン
  • 投資用物件に対するローン
  • 事業性次第で限度額は広がる
  • 金利は高い

住宅ローンとアパートローンの違いは、お金を借りる本人が住むかどうかで決まります。住宅ローンは借りる人の住まいに融資されるのに対し、アパートローンは不動産投資物件に融資されますので、当然、審査する視点も条件も異なります。

住宅ローンはアパートローンにくらべて金利がかなり低く設定されています。2019年現在、変動金利は1%以下です。借入限度額は年収の約7~8倍程度で、返済比率は年収の35~40%が上限です。

一方、アパートローンは金利は約2~4%と住宅ローンに比べて高めです。事業用融資なので物件の収益性や資産価値も審査されます。借入融資額は借りる人の属性に加えて年収、保有資産、家賃収入も審査に考慮されます。住宅ローンよりも大きな額の借り入れが可能になります。

なお、住宅ローン支払い中の物件を他の人に貸すと契約違反となり、一括返済を請求されるケースもあります。しかし、賃貸併用住宅の賃貸部分はこれに該当しません。
賃貸併用住宅は賃貸スペースを持ちながらも、条件が満たされれば住宅ローンを正々堂々と借りられる特別な建物なのです。

住宅ローン アパートローン
資金の使用目的 自分が住む(居住用) 投資(賃貸事業)
借入期間 最長35年
(80歳完済)
最長22~35年
(構造体と耐用年数に依る)
主な審査基準 年収・勤務先等 事業の安定性、収益性、資産価値 他
借入限度額 年収の約7~8倍 年収の約10~30倍
返済原資 家賃収入と給与 主として家賃収入
住宅ローン控除 有り 無し

住宅ローンの支払い限度額は年収の30~40%

住宅ローンの返済比率(年収に対する年間の返済の上限)は、年収の35%~40%が上限になります。

銀行が住宅ローンの審査をする時は、実際に融資にかける金利(実行金利)より倍以上高い「審査金利」を元に、厳しめの計算をしています。 その審査金利で出されたローン支払い額でも、生活費が確保できるだろうというラインであればOKとしています。(※審査要素は他にもありますが、大まかな審査の方法です)

たとえば年収1000万円の方の上限を40%とすると、年間400万円(月々33万円)が家計が破綻しないボーダーラインとされます。
そこで審査用の金利(数値は銀行による)で、返済額を月33万にした場合で算出された借入金額がその人が返せる融資金額と考えるのです。

生活に欠かせない住居の借入れなので銀行は余裕を持って計算しています。

賃貸併用住宅の住宅ローンを借りられる銀行は限られる

賃貸併用住宅のローンを扱う銀行は限定されます。ネット銀行は金利が安いのが特徴ですが、賃貸併用住宅を扱っていないところがほとんどです。

賃貸併用住宅の融資交渉は、当社のコンサルタントにおまかせください。その理由は、個人で交渉しても思うようなローン条件を引き出せないことが多いからです。

他社で賃貸併用住宅の住宅ローンを見積もったお客様から、もう少し融資枠を上げられないかとご相談いただいたケースでは、当社で銀行と交渉したところ、融資枠が大幅に上がったということがありました。
賃貸併用住宅のローンに精通しているかどうかで、このような違いが出る場合があるのです。個人で掛け合って同じような結果が出せるといえば、なかなか難しいでしょう。

私たちのような賃貸併用住宅の専門家は、ベストな融資条件を取り付けられるよう、リスクの少ない融資先を紹介し続け、実績を積み重ねることで、金融機関との信頼関係を培っています。

お客さまの職業や年収、自己資金の額などによって最適な金融機関は変わります。
公務員の方、自己資金がある方、個人事業主の方それぞれに合った金融機関がありますので、個人で動くよりも専門家に依頼する方が、ご自身に適切な融資先を見つけられます。

賃貸併用住宅でフラット35は使えるのか

フラット35 登録マンション

フラット35は賃貸併用住宅の総額のうち、自宅相当分の土地・建物にしか適応されません。残り半分は現金で用意するか、金利の高いアパートローンで借りることになります。

しかし、フラット35は賃貸併用住宅に適しません。その理由はフラット35はご自身が住む住宅にのみ融資されるものだからです。

賃貸併用住宅における
フラット35のローン適用範囲

通常の住宅ローンの場合

通常の住宅ローンの場合

すべてが融資対象

フラット35の場合

フラット35の場合

自宅部分のみ対象

フラット35は賃貸併用住宅の総額のうち、自宅相当分の土地・建物にしか適応されません。残り半分は現金で用意するか、金利の高いアパートローンで借りることになります。

そうなると「金利が低く条件のよい住宅ローンを家賃収入で返済する」という賃貸併用住宅独自のメリットがうすくなるため、フラット35は賃貸併用住宅に向かないのです。

賃貸併用住宅とフルローン

賃貸併用住宅のご購入にフルローンは可能です。ただしご自身が受けられるかどうか、自己資金が必要になるかどうかは、資産背景や年収によって変わってきます。

フルローンとは?どの範囲のローンを指すのか?

物件を購入する際に必要なお金は大きく分けて、1.土地代、2.建物代、3.諸費用の3つがあり、これらの合計金額が物件購入に必要な資金になります。

フルローンとは、諸費用(3. 物件価格のおよそ7~8%)を除いた「物件価格(1.土地代 + 2.建物代)の全額の融資」のことを言います。

物件価格(土地+建物) 諸費用(登録免許税、不動産取得税、固定資産税清算金、火災保険、仲介手数料、銀行手数料、印紙代)

フルローンのメリット・デメリット

「諸費用以外に現金を出さずに済む」ことが一番のメリットですが、その分、融資額が大きくなることがデメリットです。
返済計画を立てるときは、フルローンの場合や自己資金(頭金)を幾らいれたらどうなるか、繰り上げ返済なども合わせ、複数のシミュレーションをよく比較検討してください。

賃貸併用住宅の住宅ローン返済シミュレーション

賃貸併用住宅の収支と返済シミュレーションはこちらをご覧ください。

賃貸併用住宅の収支と返済シミュレーション

それまでかかっていた住宅費が浮いた分は貯蓄にまわし、繰り上げ返済を行いながらおよそ24年で完済する、一つの標準的な返済シミュレーションをご紹介します。

どれがお得?賃貸、持ち家、賃貸併用住宅に10年住んだ住居費比較

賃貸派を貫くか、戸建てマイホームを購入すべきか、賃貸併用住宅でローン返済負担を大きくさげるべきか…10年間住み続けた場合の住居費の比較シミュレーションです。

賃貸併用住宅 まとめ

賃貸併用住宅は、住宅ローンを使うことで最大限のメリットを受けられる

賃貸併用住宅は、住宅ローンを利用することでそのメリットを活かせる住宅プランです。メリットを最大限に活かすことで収支の改善分は、返済計画に組み込むなどしておくと、さらに返済期間も早まります。

当社ではご相談いただいたお客様に最適な融資先をご提案しております。
ご自身の融資枠などを知りたい方、返済計画の見通しを立てたい方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。

賃貸併用住宅を知りたい方のお手伝いをいたします

賃貸併用住宅をより詳しく知る場をご用意しています。ぜひご利用ください。

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