賃貸併用住宅の空室リスク・家賃下落リスクを回避する3つの対策

賃貸併用住宅のリスク対策

「空室になって家賃が入ってこなくなったらどうしよう」
「家賃の額を下げざるを得なくなってローン返済のための収入が減ったらどうしよう」

賃貸併用住宅は自宅とはいえ、賃貸経営を行う不動産投資建物でもあるので空室への不安はつきまといます。そこでこの記事では、不動産投資を始める際に、まず最初に懸念される「空室リスク」「家賃下落リスク」を最小限に抑えるための3つの対策をお伝えします。

具体的には以下について説明しています。

  1. 利便性のある立地選び
  2. 住み心地を上げる工夫
  3. 住み続けてもらう工夫
  4. 入居しやすい工夫

読んでいただけば、リスクをむやみやたらに心配したり恐れる必要はないことが分かります。
読み終わった後に専門家と実際に相談しながら一つ一つ対策してゆくことで、スタートから安心して始められ、ローンを早く完済できるような安定経営を実現させることができます。

【対策1】好立地を選ぶ:利便性の高い立地に勝る安定経営の要素なし

賃貸需要の高い立地を選ぶことは、不動産投資における成功の鉄則です。なぜなら立地はその後の安定経営に大きく影響するからです。なので土地選びは注意深く選びましょう。

具体的には、単身者の通勤や通学など都心へのアクセスがよいエリアの駅から徒歩圏内(~15分まで)が望ましいでしょう。

立地は利便性の高いエリアで、駅近にする
  1. 都心からアクセスのよい通勤圏内の駅から徒歩圏内
  2. 利便性の高い主要駅や人気エリア内の駅から徒歩圏内
  3. 人口数があり増加が見込まれるエリア

立地選びの注意ポイント

「好立地すぎ」ても収支が悪くなる場合も
家賃には相場があるため土地が高くても家賃に反映させにくく、そうすると収支バランスが悪くなる場合があります。
駅から離れれば購入金額は下がります。たとえば徒歩10分、15分と離れるならその分家賃を1,000円、3,000円と安くすることで需要を取り込む機会は十分にあるので、全体のバランスを見ながら決めることが大切です。
「土地ありき」で建てる場合は注意。需要があるかは別の話
土地を持っていてもその土地に賃貸需要があるかは別の話です。需要がなければ賃貸経営は成り立ちませんので、よく調べて決めてゆきましょう。

賃貸経営は土地探しから始まると認識し、立地は専門家と共によく吟味して選定してください。

【対策2】ニーズのある設備を取り入れる:住み心地を上げる工夫

競争力を持たせる条件として立地の次におさえるべきは、生活の利便性を左右する「設備」です。

退去があってもすぐに入居者が決まる建物には、入居者の欲しいものが備わっています。

ニーズのある設備は生活のしやすさに直結します。住み心地や使い勝手の悪いところに長く住もうという気持ちに、ふつうはなりませんね。

単身者の人気のある設備を調べてみましょう。たとえば、全国賃貸住宅新聞が毎年発表する「入居者に人気の設備ランキング」2018年度版がこちらです。

【入居者に人気の設備ランキング】
単身者向け「この設備がなければ入居が決まらない」TOP10

  •   1位 室内洗濯機置き場
  •   2位 TVモニター付きインターホン
  •   3位 独立化粧洗面台
  •   4位 洗浄機能付き便座
  •   5位 インターネット無料
  •   6位 エントランスのオートロック
  •   7位 備え付け照明
  •   8位 宅配ボックス
  •   9位 ガスコンロ(二口・三口)
  • 10位 システムキッチン

全国賃貸住宅新聞『入居者に人気の設備ランキング』2018年版より

1位~3位は昨年度も同順位。なのでこれらは「最低限の必須設備」と言えるでしょう。

ではそれらの設備は実際にどれくらい導入されているのでしょうか?大手不動産情報サイト「SUMO」で「東京23区内のワンルーム」で見てみました。

東京23区内ワンルーム 人気設備の導入率は?

東京23区内ワンルーム件数 136,072

  • 室内洗濯機置き場

    室内洗濯機置き場
    75%

  • TVモニター付インターフォン

    TVモニター付インターフォン
    47%

  • 独立洗面台

    独立洗面台
    33%

  • 温水洗浄便座

    温水洗浄便座
    40%

1位 室内洗濯機置き場
102,393件 75%
2位 TVモニター付きインターホン
64,008件 47%
3位 洗面台独立
45,827件 33%
4位 温水洗浄便座
55,267件 40%
5位 インターネット無料
21,357件 15%
6位 オートロック
5,449件 4%
7位 備え付け照明
項目なし
8位 宅配ボックス
48,527件 35%
9位 ガスコンロ 二口以上
47,296件 34%
10位 システムキッチン
65,950件 48%

「SUMO」でエリアを東京都 – 都心部、 23区東部、23区南部、23区西部、23区北部、間取りをワンルームで指定したときの件数と、その状態で「条件の追加・変更」で該当項目の条件をチェックした際に表示される件数に基づき計算したもの。順位は全国賃貸住宅新聞の調査結果に基づき表記はSUMOに合わせる(2019年2月当社調べ)

こうしてみると、先ほどの調査結果の2位、3位の「最低限の必須設備」でさえ、現実には半分以上の物件について無いことが分かります。ということは、これらの設備を取り入れるだけでも選ばれる確率が高まることは明らかです。

立地、ターゲットとする入居者、予算などを考慮しながら導入するべき設備を検討してください。
中古でもリノベーションしてこれらの設備を取り入れれば、入居者は付きやすく家賃も上げやすくなります。

【対策3】条件やルールを緩和する:住み続けてもらう工夫、入居しやすくする工夫

管理会社は入居者がいなければ手数料が入りませんので入居者募集時には複数のインターネットサイトに掲載したり集客ネットワークのある仲介業者に働きかけるなど積極的に動いてもらいましょう。
それを最低限の前提とし、ここではオーナー側でできる工夫をお話します。発想を柔らかくして入居の条件を見直してみてください。これもとても有効な方法なんですよ。

更新料を取らない ー 住み続けてもらう工夫

当社で賃貸併用住宅を建てられたお客さまの例をお話します。

そのオーナーさまは「入居者が隙間なく入れ替わるよりも、長く住んで家賃を支払ってくれればいい」という考えから、更新料を取っていらっしゃいません。

それどころか「住んでくれてありがとう」と、契約更新時にプレゼントを渡しています。すると入居者からお礼をいただいたりと、とてもよい関係を築いていらっしゃいます。

「貸してあげている」ではなく「住んでくれてありがとう」という姿勢は、大事に扱ってもらっているという印象を入居者に与えます。
他より費用が抑えられて居心地のよさを感じる物件に、空室率の心配が少ないことは容易に想像できます。

取れるものを取らないのはソンするように思えるかもしれませんが、更新料無しの条件で同じ入居者が住み続ければ、その満足度からも家賃の見直しの機会はぐっと減りますので、家賃下落を緩和させる効果もあります。

安定経営につながるすばらしい考え方と工夫だと言えるでしょう。

敷金または礼金を取らない-入居しやすい工夫

最近は敷金、礼金のない物件も増えてきました。

敷金は後払い制にしてみる
敷金は退去時のクリーニング代に充てるものとしてはじめに徴収することが多いですが、これを退去時に精算という後払い制にすることで、入居者のはじめの負担が下がり、入りやすい印象を与えます。
礼金をやめてみる
礼金はもともと大家さんに「貸してくれてありがとう」という意味合いの「ご挨拶・お礼金」です。現在、礼金は慣習的なものになりつつありますので、思い切って無くすか金額を抑えることも考えてみましょう。オーナーが入居者に譲ることも選ばれる物件にするための方法の一つです。

このほかに「ペット可」「駐車場代込」「管理費込」なども入居者にはうれしい条件でしょう。
女性向けにセキュリティ視点での「防犯カメラ」「管理人(オーナー)がいる」は、安心のニーズに答えるものです。オーナーがそばにいる賃貸併用住宅も安心アピール要素になります。
ご自身の予算や立地など踏まえて検討してみましょう。

賃貸併用住宅 まとめ

賃貸併用住宅の空室リスク、家賃下落リスクの何よりの対策は入居者のニーズを満たす物件にすること

リスク対策は意外にふつうのことだな、という印象を持たれたかもしれません。
新築でのスタート時はそれほど心配ないかもしれませんが、5年、10年と経ってきたときに有効になることばかりです。

賃貸経営は不動産投資ビジネスです。結局はビジネスの基本である「需要に対して供給する」という考えに尽きるのです。

これがあれば入居者はうれしいだろうな、便利だろうなという要素をハード面(立地・設備)・ソフト面(条件やルールなど)の両側面から考え、できることを一つ一つ潰していってみましょう。

入居者によろこばれる物件は、最終的にオーナーにも喜びをもたらすものになるのです。ぜひ実践してWin-Winになる賃貸経営を実現していってください。

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