ハリウッド狙う中国不動産王が語る「切り札」

中国の大富豪で不動産王である王健林氏が、エンターテインメント産業の大物へと変貌を遂げた。だが本人に言わせれば、映画界への進出は完全に偶然だったという。

「選択の余地がなく、そうせざるを得なかった」と王氏はロイターとの最近のインタビューで語った。

王氏が率いる中国不動産大手ワンダ・グループ(大連万達集団)は、米映画制作会社レジェンダリー・ピクチャーズと、米映画館チェーンAMCエンターテインメント・ホールディングズ(AMC.N)を手中に収めている。

2006年、ワンダ・グループは、国内各地で建設を進めていた巨大ショッピングモールで映画館を運営しようと提携相手を探していた。

王氏が最初に提携を打診したのは米メディア大手のタイムワーナー(TWX.N)だった。だが、タイムワーナーは外資規制に引っかかり、中国から撤退を余儀なくされていた。これとは別に、国営の企業グループである上海メディア・グループからも提携を断られた。

王氏は今や、グループのシンボルである中国149カ所の「万達広場」を擁する世界最大の商業不動産デベロッパーであるだけでなく、今回の契約が締結すれば、4大陸で1万3000スクリーン以上を支配する、世界最大の映画興行会社になる。