ロンドン不動産市場を揺るがすEU離脱問題

欧州連合(EU)からの離脱を決めた英国民投票の余波がこの1週間、ロンドンの不動産市場に及んでいる。同市場では外国の銀行が不動産購入者向けの融資を凍結したり、一部の投資家が商業用不動産の案件から撤退するといった動きがその具体例だ。

だが外国人投資家の間では、国民投票の結果を受けたポンドの下落により住宅物件が割安になったと判断して買いに入る動きも見れらる。

ロンドンの不動産物件は長期にわたって外国人投資家を引き付け、価格は高騰していた。

外国人投資家にとって重要なのは、ポンドの下落による割安感が、EUからの離脱を決めた国民投票に伴う(1)政治的空白(2)予想される経済の減速(3)市場へのアクセスをめぐる疑問──といった問題を相殺できるほどかどうか、という点にある。

シンガポールのユナイテッド・オーバーシーズ・バンクはロンドンの不動産向け融資を一時的に停止した。他のアジアの銀行も潜在的な投資リスクについて警戒する姿勢を示している。