中国不動産市場、中小都市の過剰供給は依然深刻

中国の不動産市場が盛り上がっている。主要都市の価格は急速に上昇。全国的にみると、3月の住宅用不動産は1年前に比べ約5%値上がりしている。しかし、売れ残り物件が積み上がっており、持続的な建設ブームが起こりえないことを示している。

中国の不動産市場は国家そのものと同様に多様化している。大都市の土地供給が限られていることは最近の驚くべき価格上昇の要因だ。深センでは、3月の住宅価格が前年比で62%も高騰。上海も25%値上がりした。

ただ、オックスフォード・エコノミクスによると、販売の約95%は大都市以外が占めており、大都市の動向は市場全体にとってみればあまり大きな問題ではない。中小規模の都市は依然として住宅の深刻な供給過剰に苦しんでいる。土地の売却に熱心な地方政府と組むことも多いデベロッパーは住宅在庫が需要を上回ることを許してきた。実際、こうしたいわゆる「三線都市」の不動産価格は過去1年で小幅に下落した。

ノムラの推計によると、三線都市の住宅供給問題を処理するには27カ月かかる見通し。これでも2014年末時点の40カ月から改善した。

政府は需要を押し上げるため、1軒目の住宅購入者を対象に最低頭金比率を引き下げたり、2軒目の購入者を対象に規制緩和を実施したりしてきた。購入者による資金の借り入れもしやすくなっている。一部の小都市では、当局が不振のデベロッパーから住宅を購入し、割引価格で低所得層に販売することも行っている。

こうした刺激策により、中国の住宅着工は3月に22%増えた。ただ、建設活動の活発化は小都市の供給過剰を悪化させるだけとなるだろう。中国の大都市で住宅価格が上昇したとの報道は、鉄鉱石といったコモディティー需要が好転するとの期待を高めているが、こうした期待は短命に終わるだろう。中国の不動産市場は既に過剰に刺激されている。