中国不動産市場、中小都市値下がりで地域格差鮮明に

中国の不動産価格は、上海や北京など第1級都市で高騰する一方、都市部人口の大半を占める中小ではなおも下落が続く。このような状況は、貧富の是正や経済成長減速の阻止に向けた政府の取り組みを難しくしている。

中国の投資家にとって、不動産は、資金運用手段として株式や債券とは比べ物にならないほど特別な資産。したがって不動産価格の下落が個人資産や国内消費の動向に及ぼす影響は非常に大きい。

不動産会社サビルス・チャイナのアルバート・ラウ最高経営責任者(CEO)は「不動産市場は多くの包括的産業ラインや消費と結び付いており、中国経済を支えるための基幹産業の1つだ」と指摘する。

中国の成長率は昨年、25年ぶりの低い伸びにとどまったが、国内総生産(GDP)の2割を占める不動産とその関連セクターの弱さが成長の足を引っ張り続けている。

不動産市況が全体として持ち直せば、政府が2020年までに5000万人を貧困から救い出すという公約を達成する上でも重要な役割を果たすだろう。

しかし、足元では地域格差が鮮明だ。

2月の第1級都市の不動産価格は約2年ぶりの高い伸びとなり、深セン、上海、北京の前年比上昇率はそれぞれ56.9%、20.6%、12.9%だった。

しかし第2級以下の都市に目を移せば、依然として過剰在庫に苦しんでいる地域が多い。2005年ごろに始まって14年に終えんを迎えた直近の不動産ブームが、大量の売れ残りや未完成の開発物件を生み出したからだ。