米西海岸の不動産を「現金爆買い」中国富裕層の不安

米西海岸サンフランシスコの不動産価格が高騰している。アップルやグーグルといった近郊に本社を構える米IT大手で働く高給サラリーマンが住宅価格や家賃を押し上げているのに加え、優良な海外資産を手に入れようと中国人投資家が流入しているためだ。東シナ海、南シナ海を中心に安全保障では角突き合わせる米中だが、投資の相互関係は強まっている。ただ、中国による投資拡大の背景には、将来への不安もある。

 カリフォルニア州サンフランシスコの北方。観光名所のゴールデン・ゲート・ブリッジ(金門橋)から車で15分ほどのベルベディア・タイバーアンは、湾の向かい側にサンフランシスコの摩天楼を望める最高級の住宅街だ。

 ヨットハーバーを備え、リゾートのような趣で、思い思いのデザインの住宅が建ち並ぶ中、老夫妻がのんびりと散歩する。恵まれた住環境が投資を呼び寄せており、8月には「ロックスレーホール」と呼ばれる豪邸が、現地の過去最高額4750万ドル(約57億円)で売買された。