韓国経済ウォッチ~不動産事情(前)

<不動産に対する誤解>

 最近、韓国でも“不動産神話”が軒並み崩れつつある。

korea_matinami 「住宅の価格は一時的に下がることはあっても、長期的には間違いなく上昇する」とか「資産のなかで、不動産ほどたしかなものはない」とか「不動産はいつかは必ず上昇に転じる」などの今までの“神話”が、揺らぎ始めている。
 このような意見の背景には、『不動産の価格はどんなことがあっても上昇する』という期待が前提になっている。すなわち不動産は、購入しておけば価格が値上がりして利益を享受できる商品として認識されてきた。このように不動産で資産価格の上昇を味わえたのは、過去数十年間で、韓国経済の高い経済成長と、ベビーブーマーの継続的な市場参入による需要の増加などの要因が働いていたために可能なことであった。

 しかし、最近になってこのような条件が消失することによって、不動産市場に今までとは違う雰囲気が形成されつつある。2005年以前に住宅を購入した人と一部の地域を除いては、不動産でおいしい思いをすることが難しくなっている。なぜそうなったのか――。
 それは上記のような不動産を下支えした要因は消滅し、不動産の固有の力学が働き始めたからである。