高騰が続くサンフランシスコ不動産市場、住人としては不安な日々

サンフランシスコの不動産市場が、本当に加熱しているようだ。筆者がそれをひしひしと感じるのは、朝の散歩をしている時である。私事で恐縮だが、筆者はサンフランシスコの南にある、小さな市に住んでいる。

 シリコンバレーの地元住人に市の名前を伝えても、「それ、どこ?」と尋ねられるほど小さな、あまり知られていない市で、まともなスーパーマーケットもダウンタウン地域もない不便なところだ。

 あまりに不便なので、高給取りのテクノロジー関係者のアンテナにはひっかからず、住民は大工さんとか機械工といった普通の人々が多い。シリコンバレー地域にありながら、ごく普通のアメリカ流スモールタウンの生活ができるのを、実は喜んでいた。
のんびりした市でも豪邸の建設ラッシュ

 ところが、こののんびりした市の空き地という空き地が今、住宅建設で埋め尽くされているのである。山にへばりつくように作られた街並みなので、ほとんどの住宅は傾斜地に立っている。そんな中にある空き地はこれまで半世紀以上も放置されてきた場所なのだから、とりわけ建設のしにくい土地だった。ところが、そうした難しい空き地にも新たに住宅が建てられているのだ。